【仮想通貨】ビットコイン、年初来40%高。FOMCが試練か
年初来で40%上昇している暗号資産(仮想通貨)ビットコインは、米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定という形の大きな試練に向かっている可能性がある。
暗号資産、株式、債券はいずれも年明けから上昇基調にある。高インフレの鈍化に伴い、米連邦準備制度が利上げペースを減速し最終的には利下げに政策を転換するとの期待が広がったからだ。FOMCは1日に0.25ポイントへの利上げペース減速を発表すると見込まれる一方で、物価抑制に向け政策は景気抑制的な水準にとどまるとパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が強調する可能性がある。
実際にこうした展開になれば、暗号資産の値上がりに水を差しかねない。この懸念は、投資家マーティン・ツバイク氏の1970年の相場格言「連邦準備制度と闘うな」を想起させる。
アーケイン・リサーチのシニアアナリスト、ベトル・ルンデ氏は調査リポートで、暗号資産市場は「連邦準備制度の急速な政策転換に関して楽観的過ぎる」と指摘。「減速するモメンタム、テクニカル分析上の強力な抵抗線、FOMCのタカ派姿勢見通し」は「2月の低迷」を示唆していると分析した。
最近のFOMC決定後の会見付近のビットコインの変動を分析すると、「FOMCに伴いボラティリティーが大きくなる傾向が後退している」ことが示唆されているとアーケインは指摘。ただ、パウエル議長の発言の際、トレーダーは依然として警戒すべきだと付け加えた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-01/RPDTMNT1UM0W01